「家中のどこにいても、ホテルのような快適な温度で過ごせたら嬉しい」
「全館空調は良いって聞くけど、やめた方がいいの?」
このように感じている人もいるのではないでしょうか。
全館空調システムは家全体を一つの空間として捉え、温度や空気を一括管理することで一年中快適な室内環境を実現するシステムのことです。
しかし中にはネガティブな意見も。
そこでこの記事では、全館空調の仕組みや種類、メリット・デメリットや注意点などを解説していきます。
ぜひ最後まで読んで参考にしてみてくださいね。
本文に入る前に、これから家づくりを考えている人や、現在進行形でハウスメーカー選びを進めている人に、後悔しない家づくりのための最も重要な情報をお伝えします。
早速ですが、質問です。
家づくりで一番大切なこと、それはなんだと思いますか?
おそらく間取りや予算、建てる場所などと考える人も多いかもしれませんね。
ですが実は、家づくりで最も大切なことは「気になっているハウスメーカーのカタログを、とりあえず全て取り寄せてしまうこと」なんです。
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このように、もう少し情報収集をしていれば理想の家をもっと安く建てられていたのに、場合によっては何百万単位の損をして後悔してしまうこともあります。
だからこそ、きちんとした情報収集をせずにハウスメーカーを選ぶのは絶対にやめてください。
そんなことにならないようにハウスメーカーのカタログを取り寄せて比較検討することが最も重要なんです。

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それでは本文に入っていきましょう!
全館空調とは
家全体の温度と空気を快適に保つ全館空調は、理想的な住環境を実現してくれるシステムです。
個別空調とは異なり、家全体を一つの空間として捉え、温度や空気を一括管理することで、常に快適な状態を維持します。
まるでホテルのような、どこにいても温度差のない快適さを自宅で実現できるのが、全館空調の魅力と言えるでしょう。
全館空調の仕組み
全館空調は、一台の大型空調設備で家全体の冷暖房、換気、空気清浄をまとめて管理します。
各部屋に個別のエアコンを設置する必要がないため、空間を広く使えるだけでなく、見た目もスッキリとします。
外気温の影響を受けやすい窓際や廊下なども含め、家全体を均一な温度に保つことで、ヒートショックのリスク軽減にもつながります。
24時間365日、常に快適な温度で過ごせるため、季節の変わり目や真夏、真冬でも、常に最適な室内環境を維持できます。
全館空調の種類
全館空調には、主に3つの種類があります。
それぞれの方式の特徴を理解し、自分の家に最適なシステムを選びましょう。
- ダクト式: 天井裏などに設置した空調設備からダクトを通して各部屋に冷暖房された空気を送る方式です。最も一般的なタイプで、新築住宅だけでなく、リフォームにも対応しやすいのが特徴です。ただし、ダクトの設置スペースが必要となるため、天井高が低くなる場合もあります。
- 小屋裏冷房と床下暖房: 小屋裏に設置したエアコンで冷房し、床下に設置した温水パネルで暖房する方式です。ダクト式に比べて設置スペースが少なく、天井高を確保しやすいメリットがあります。自然な温度変化に近い形で冷暖房できるため、快適性が高いのも特徴です。しかし、床下暖房は立ち上がりに時間がかかる場合があります。
- 高断熱高気密化による全館空調: 住宅の断熱性と気密性を高めることで、少ないエネルギーで家全体の温度を制御する方式です。高性能な断熱材や窓ガラスを採用することで、外気温の影響を受けにくく、冷暖房効率を高めることができます。イニシャルコストは高くなりますが、ランニングコストを抑えられ、環境にも優しいのがメリットです。
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全館空調のメリット
ここでは全館空調のメリットを詳しく見ていきましょう。
快適な温度環境
全館空調の最大のメリットは、家中の温度が均一に保たれることです。
特に、冬場の寝室と浴室の温度差によるヒートショックは、高齢者にとって大きなリスクとなりますが、全館空調は家全体の温度差を少なくすることで、この「ヒートショック対策」として効果を発揮します。
また、温度変化に敏感な乳幼児やペットにとっても、安定した室温は健康維持に繋がります。
健康面への配慮
全館空調は、単に温度を調整するだけでなく、空気環境の改善にも貢献します。
計画的な「換気」システムにより、常に新鮮な外気を取り込み、室内の空気を循環させることで、シックハウス症候群の原因となる化学物質や、花粉、PM2.5、ウイルスなどの「空気清浄」効果を高めます。
また、「結露防止」にも効果を発揮し、カビやダニの発生を抑制することで、アレルギー症状の緩和にも繋がります。
省エネ・省スペース
全館空調は、一見電気代が高そうに思われますが、適切な設定と高気密・高断熱住宅との組み合わせにより、エネルギー効率を高めることが可能です。
また、各部屋にエアコンを設置する必要がないため他の家電が不要になり、省スペース化にも繋がります。
デザイン性の向上
全館空調は、室内機の設置が不要なため、空間デザインの自由度を高めます。
壁にエアコンを設置する必要がないため、スッキリとしたインテリアを実現できます。
また、間取りの自由度も向上し、より開放的な空間を創り出すことが可能です。
外観もエアコン室外機が設置されないため、美しい景観を損なうことがないでしょう。
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全館空調はやめたほうがいい?デメリットも紹介
全館空調には多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。
導入前にこれらのデメリットをしっかりと理解しておきましょう。
コスト面
全館空調の導入には、少なからずコストがかかります。
まず、初期費用として、機器の購入費用や設置工事費用が高額になる傾向があります。
さらに、空調専用のスペースが必要になる場合もあり、建築コストに影響を与える可能性があります。
また、電気代が高いという点もデメリットとして挙げられます。
家全体の空調を連続運転するため、どうしても電気代は高くなる傾向があるので注意が必要です。
メンテナンスと故障
全館空調は、複雑なシステムであるため、定期的なメンテナンスが不可欠です。
メンテナンスを怠ると、機器の故障や性能低下に繋がる可能性があります。
また、故障時のリスクも考慮しなければなりません。
一箇所が故障した場合、家全体の空調が停止する可能性があり、復旧までに時間を要する場合もあります。
空気環境と温度調整
全館空調は、家全体の空気を循環させるため、臭いが広がりやすいというデメリットがあります。
例えば、キッチンで料理をした時の匂いが家全体に広がってしまう可能性があります。
換気システムを適切に利用することで、この問題を軽減できますが、完全に防ぐことは難しいでしょう。
また温度調整に関しても、部屋ごとに細かく温度設定ができない機種もあります。
家族間で温度の感じ方が異なる場合、不便を感じる可能性があるため、温度調整機能についても事前に確認しておくことが重要です。
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全館空調導入時の注意点
全館空調の導入は、大きな投資となるため、事前の綿密な計画と情報収集が不可欠です。
導入後に後悔しないためにも、以下の注意点にしっかりと目を通し、納得のいくシステム選びを行いましょう。
予算計画と費用比較
全館空調導入の第一歩は、初期費用とランニングコストの確認です。
初期費用には、機器本体の価格だけでなく、設置工事費、配管工事費、場合によっては空調室の設置費用などが含まれます。
ランニングコストとしては、電気代、定期メンテナンス費用、フィルター交換費用などが挙げられます。
複数の業者から見積もりを取り費用を比較検討することで、予算に見合ったプランを選択できます。
住宅性能と空調システムの選定
全館空調の効率を最大限に発揮するためには、高気密・高断熱性の確保が不可欠です。
高気密・高断熱住宅は、外気の影響を受けにくいため、冷暖房効率が向上し、ランニングコストの削減に繋がります。
また、型も重要な選定ポイントです。
天井吹き出し型、エアコン型、床下冷暖房型、壁パネル型など、様々な種類があり、それぞれに特徴があります。
それぞれの特性を理解し、住宅の構造やライフスタイル、好みに合わせて最適なシステムを選びましょう。
メンテナンスとアフターサービス
全館空調は、定期的なメンテナンスが不可欠です。
メンテナンス性も重要な選定基準となります。
メンテナンスの頻度や方法、費用などを事前に確認し、メンテナンスしやすいシステムを選びましょう。
また、万が一の故障に備え、アフターサービスの充実度も確認しておく必要があります。
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全館空調のメンテナンス
全館空調を快適かつ長く使い続けるためには、適切なメンテナンスが不可欠です。
自分でできるメンテナンス
日常的に行うメンテナンスは、主にフィルター掃除です。
フィルター掃除は、2週間に1度、または1週間に1度を目安に行います。
フィルターにホコリが溜まると、空気の循環が悪くなり、冷暖房効率が低下するだけでなく、電気代の増加にも繋がります。
掃除機やブラシを使ってフィルターのホコリを取り除くことで、簡単に清潔な状態を保つことができます。
専門業者によるメンテナンス
専門業者による定期的なメンテナンスも重要です。
1年に1回程度の定期点検を依頼することで、機器の不具合や故障を早期に発見し、大きなトラブルを防ぐことができます。
点検項目には、機器の動作確認、冷媒ガスの補充、配管の点検、フィルターの清掃などが含まれます。
専門業者による定期点検は、機器の寿命を延ばすだけでなく、安心して全館空調を使用するために不可欠です。
ダクト清掃
ダクトの清掃は、必要に応じて専門業者に依頼しましょう。
ダクト内部は、ホコリやカビ、ダニなどが繁殖しやすい環境です。
これらの汚れを放置すると、アレルギー症状を引き起こしたり、健康に悪影響を及ぼしたりする可能性があります。
ダクト清掃は、専門的な機材と知識が必要となるため、必ず専門業者に依頼しましょう。
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全館空調のメーカー比較
全館空調システムは、様々なメーカーから提供されています。
各メーカーは独自の技術や特徴を備えたシステムを開発しており、性能や価格、デザインも様々です。
ここでは、主要なメーカーの全館空調システムを比較し、それぞれのメリット・デメリットを解説します。
積水ハウス「シャーウッド エアサイクルシステム」
積水ハウスの全館空調「シャーウッド エアサイクルシステム」は、高い断熱気密性能を誇る「シャーウッド」住宅と組み合わせることで、優れた省エネ性を実現します。
個別エアコンと第1種換気を連動させることで、効率的な換気と冷暖房を両立しています。
また、独自の「エアフィルター」を搭載し、PM2.5や花粉などの除去にも効果を発揮します。
高性能でありながら、比較的導入しやすい価格帯も魅力です。
ダイワハウス「XEVO Σ(ジーヴォシグマ)/XEVO 03」
ダイワハウスでは、「XEVO Σ(ジーヴォシグマ)」と「XEVO 03」の2種類の住宅商品で全館空調システムを提供。
「XEVO Σ」では、パナソニック製の「エアヒーリング」を採用。高い省エネ性能と快適な空気環境を実現します。
一方、「XEVO 03」では、ダイワハウス独自の全館空調システムを搭載。
それぞれの住宅の特性に合わせた最適なシステムを提案しています。
ただし、住宅自体の断熱性能も重要な要素となるため、合わせて検討する必要があります。
パナソニックホームズ「エアロハス」
パナソニックホームズの「エアロハス」は、独自の熱交換換気システムと高効率エアコンを組み合わせた全館空調システムです。
優れた省エネ性能と高い空気清浄機能を両立し、快適な室内環境を実現します。
また、HEPAフィルターを搭載することで、PM2.5や花粉、ウイルスなどを効果的に除去します。
スマートHEMSとの連携により、外出先からの遠隔操作やエネルギー使用量の確認も可能です。
三井ホーム「スマートブリーズOne」
三井ホームは、全館空調システムに力を入れており、「スマートブリーズOne」という高性能なシステムを提供しています。
高効率なエアコンと熱交換換気システムを組み合わせることで、快適な温度環境と高品質な空気環境を両立。
温度設定や風量調整などを細かく設定できるため、それぞれのライフスタイルに合わせた最適な環境を作り出すことができます。
トヨタホーム「スマート・エアーズ」
トヨタホームの「スマート・エアーズ」は、コンパクトな設計でありながら、高い省エネ性能を実現した全館空調システムです。
設置スペースが限られている場合でも導入しやすいのがメリット。
ただし、一部では断熱材の薄さが指摘されており、住宅全体の断熱性能を向上させる対策が必要となるケースもあります。
その他のメーカー
上記以外にも、様々なメーカーが全館空調システムを提供しています。
各メーカーのウェブサイトやカタログなどで詳細な情報を収集し、比較検討することをおすすめします。
ショールームや展示場などで、実際にシステムを体験してみるのも良いでしょう。
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メーカー比較のポイント
メーカー比較の際には、以下のポイントに注目しましょう。
- 初期費用とランニングコスト: システムの価格だけでなく、設置工事費や電気代、メンテナンス費用なども含めて比較しましょう。
- 性能: 冷暖房能力、換気能力、空気清浄機能などを比較しましょう。
- デザイン: 室内機や室外機のデザイン、操作パネルのデザインなども確認しましょう。
- 保証内容: 保証期間や保証内容を確認しましょう。
- アフターサービス: メンテナンス体制やアフターサービスの充実度も重要な選定基準です。
それぞれのメーカーの特長を理解し、自身のニーズに合ったシステムを選びましょう。
住宅会社や専門家と相談しながら、最適なシステムを選定することをおすすめします。
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まとめ
全館空調は、初期費用やランニングコスト、メンテナンスなど、考慮すべき点はいくつかあります。
しかし、家中に温度ムラのない快適な空間を作り出し、健康面にも配慮できる点は、他の空調システムにはない大きな魅力です。
住宅の高気密・高断熱化が進む中で、全館空調はこれからの住まいに欠かせないシステムと言えるでしょう。
導入を検討する際は、初期費用だけに目を向けず、ランニングコストやメンテナンス費用も含めた長期的な視点を持つことが大切です。
この記事を参考に、ぜひ全館空調も視野に入れながら家づくりを進めてみてくだいさいね。
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