市街化調整区域は買わない方がいい？メリット・デメリットや価格、リスクをプロが解説

市街化調整区域の不動産は、魅力的な価格と豊かな自然環境が手に入る一方、建築制限やインフラ整備の遅れといったリスクもはらんでいます。

そのため、購入を検討する際には、メリットとデメリットを十分に理解し、慎重に判断することが不可欠です。

そこでこの記事では、

「市街化調整区域の不動産が気になっている」

という人へ向けて、後悔しないためのポイントを解説していきます。

ぜひ最後まで読んで参考にしてみてくださいね！

本文に入る前に、これから家づくりを考えている人や、現在進行形でハウスメーカー選びを進めている人に、後悔しない家づくりのための最も重要な情報をお伝えします。

家づくりで一番大切なこと、それはなんだと思いますか？

おそらく間取りや予算と考える人もいるかもしれませんね。

ですが実は、家づくりで最も大切なこと、それは「気になっているハウスメーカーのカタログを全て取り寄せてしまうこと」なんです。

カタログを取り寄せずに住宅展示場に行き、営業マンの言葉巧みな営業トークに押されて契約を結んでしまうのは最悪なケースです。

しかしながら、住宅展示場で契約を決めてしまう人が本当に多いのも事実。

もう少し情報収集をしていれば理想の家をもっと安く建てられていたのに、場合によっては何百万単位の損をして後悔してしまうこともあります。

だからこそ、きちんとした情報収集をせずにハウスメーカーを選ぶのは絶対にやめてください。

そんなことにならないようにハウスメーカーのカタログを取り寄せて比較検討することが最も重要なんです。

そう思う人も少なくありません。

そもそもどのように情報収集をしたら良いのかわからないという人もいるでしょう。

そんなあなたにぜひ活用してほしいサービスが、「ハウスメーカーのカタログ一括請求サービス」や「プラン作成サービス」です！

これらのサービスを活用することで、だいぶ手間を省くことができます。

中でも、不動産業界大手が運営をしている下記の3サイトが特におすすめです。

①LIFULL HOME'S 東証プライム上場企業「LIFULL」が運営をしているカタログ一括請求サービスです。厳しい審査を通過した全国の優良住宅メーカーからカタログを取り寄せることが可能です。特にローコスト住宅に強いため、ローコスト住宅でマイホームを検討している人に非常におすすめです。 ②SUUMO 不動産のポータルサイトとしておそらく全国で最も知名度のあるSUUMOが運営しています。全国各地の工務店とのネットワークも豊富。住宅の専門家との相談をすることが可能で、住宅メーカー選びのみならず、家づくりの初歩的な質問から始めることが可能です。「何から始めたら良いのかわからない」と言う人はSUUMOに相談することがおすすめです。 ③家づくりのとびら 上場企業でもあるNTTデータが運営しているサービスです。大手ということもあり、信頼も厚いのが特徴です。全国各地の大手ハウスメーカーを中心にカタログを取り寄せることができます。また、理想の家づくりプランを作ってもらえるのも嬉しいポイントです。

上記の3サイトはどれも完全無料で利用できる上、日本を代表する大手企業が運営しているため、信頼して利用することができます。

また、厳しい審査基準で問題のある企業を事前に弾いているため、悪質な住宅メーカーに依頼してしまうというリスクを避けることも可能です。

正直言って、こちらの3サイトならどれを利用しても間違いはないでしょう。

また、どれを利用するか迷ったら、

• ローコストをメインで検討中：LIFULL HOME'S
• 工務店も視野に入れて検討中：SUUMO
• 大手ハウスメーカーをメインに検討中：家づくりのとびら

というふうに使い分けてみてくださいね。

もちろんどのサービスも無料なため、全て活用してみるのも一つの方法です。

後悔のない家づくりのため、1社でも多くの会社からカタログを取り寄せてみてくださいね！

【ローコスト住宅が中心】LIFULL HOME'Sの無料カタログを取り寄せる⇒

【工務店も豊富】SUUMOで無料相談をしてみる⇒

【ハウスメーカーが中心】家づくりのとびらの無料カタログを取り寄せる⇒

家づくりで後悔しないために、これらのサービスをうまく活用しながら、ぜひあなたの理想を叶えてくれる住宅メーカーを見つけてみてくださいね！

それでは本文に入っていきましょう！

市街化調整区域とは？

市街化調整区域は、都市計画法に基づき市街化を抑制するために指定された区域のことをいいます。

無秩序な都市開発を防ぎ自然環境の保全を目的としているため、建築制限が厳しくなっており商業施設などの開発も制限されるため、静かで自然豊かな環境が維持されています。

しかし、この特性ゆえに、都市部とは異なる生活スタイルを強いられる側面も持ち合わせています。

ここではそんな市街化調整区域が注目を集めている要因をいくつか解説していきましょう。

都市部からの脱出願望の高まり

近年、大都市圏での生活における様々な問題（交通渋滞、騒音問題、治安問題など）が顕在化しており、多くの人が都市部から離れた生活を望むようになってきています。

市街化調整区域は、そのような人々にとって、静かで自然豊かな環境を提供する魅力的な選択肢となっています。

特に、子育て世代を中心に、自然の中で子供を育てたいというニーズが高まっていることが、市街化調整区域への関心の高まりに繋がっていると考えられます。

ワークスタイルの変化とテレワークの普及

インターネットの発達とテレワークの普及により、場所を選ばずに仕事ができる人が増加しています。

これにより都市部への居住にこだわる必要性が薄れ、自然豊かな環境で生活しながらリモートワークを行うというライフスタイルを選択する人が増えています。

コロナ禍の影響

新型コロナウイルス感染症の流行は、生活に大きな変化をもたらしました。

密を避ける生活様式や、自然との触れ合いを求める意識の高まりは、都市部から郊外への移住を促進する大きな要因ともなりました。

土地価格の高騰と比較優位性

都市部では土地価格の高騰が深刻な問題となっていますが、市街化調整区域では、比較的土地価格が安い傾向にあります。

これは、建築制限などの制約があるため、需要が抑制されていることが大きな理由です。

そのため、同じ予算でより広大な土地を手に入れることができ、ゆとりのある生活を送りたい人々にとって魅力的な選択肢となっています。

地方創生政策の影響

近年、地方創生政策の一環として地方への移住を促進するための様々な支援策が実施されています。

市街化調整区域のある地域においても、移住促進のための補助金制度や、空き家バンクの活用など、移住を促進する取り組みが行われているケースがあります。

市街化調整区域のメリット

ここでは市街化調整区域の不動産はのメリットを見ていきます。

価格の安さ

市街化調整区域では、同じ予算で市街化区域よりも広い土地や、より大きな住宅を手に入れることができます。

特に、住宅価格の高騰が続く現状において、市街化調整区域の不動産は家計への負担を軽減する効果が期待できます。

また、固定資産税評価額が低いケースも多く、税金面でも経済的なメリットがあると考えられます。

豊かな自然環境と充実したプライベート空間

市街化調整区域は開発が制限されているため、自然豊かな環境が保たれていることが大きな魅力です。

緑が多く、空気もきれいで、静かな生活を送ることができます。

また広い庭でガーデニングを楽しんだり、家庭菜園をしたりと、土地を有効活用した趣味を楽しむことも可能です。

プライバシーも確保されやすく、落ち着いて暮らせる環境がメリットと言えるでしょう。

良い子育て環境

自然豊かな環境は、子供を育てる上でも多くのメリットがあると言えるでしょう。

広い空間で自由に走り回ったり、自然の中で遊んだりすることで、子供たちの心身の発達を促進することもできます。

また交通量が少ないため、安全面でも安心です。近隣住民とのつながりも深く、地域ぐるみで子育てを支援する環境が整っている地域もメリットとなりますよ。

マイナースポーツの拠点

市街化調整区域には、その広い土地を活かして、乗馬やゴルフ、釣りなど、マイナースポーツの拠点となっているところもあります。

都市部ではなかなか実現できないような、広大な土地を使った趣味を楽しむことができます。

セカンドハウスとしての活用

市街化調整区域の不動産は、セカンドハウスとしても最適です。

週末や休日に自然の中でリラックスしたり、趣味を楽しんだりするのに最適な環境と言えるでしょう。

将来的な資産価値の変動

近年では、自然環境を求める人が増えているため、将来的に価値が上昇する可能性も否定できません。

地域によっては、都市計画の見直しによって、開発が進む可能性もあります。

市街化調整区域のデメリット

続いて市街化調整区域のデメリットもみていきましょう。

建築制限の厳しさ

市街化調整区域では、建築に関する様々な制限が設けられています。

新築や増改築を計画する際には、厳しい審査基準をクリアする必要があり、許可が下りないケースも少なくありません。

既存住宅を解体して再建築することも多くの場合困難です。

許可申請には時間と費用がかかることも考慮しなければなりません。

インフラ整備の遅れと生活の不便さ

市街化調整区域では、上下水道、ガス、道路などのインフラ整備が遅れている地域が多く、生活に不便を感じる可能性があります。

特に、高齢者や、車を持たない人にとっては、生活の質を大きく左右する問題となります。

公共交通機関が不足しているケースも多く、自家用車がないと生活が困難になる可能性もあるでしょう。

日常の買い物や、医療サービスの利用、子供の通学などに不便が生じる可能性があるため、事前にしっかりと確認する必要があります。

災害リスクの把握

市街化調整区域は自然環境が豊かである一方で、災害リスクが高い場合もあります。

洪水や土砂災害、地震などのリスクを事前に把握し、適切な対策を行うことが重要になってくるでしょう

売却時のリスク

市街化調整区域の不動産は建築制限や、インフラ整備の遅れなどによって、売却が困難になる可能性があります。

買い手が少なく、価格が下がる可能性も考慮しなければなりません。

特に、高齢化が進む地域では、将来的な売却を想定した際には、リスクを十分に理解しておく必要があります。

地域コミュニティへの参加

市街化調整区域では、地域コミュニティが密接な場合が多く、積極的に参加することが求められる場合があります。

地域行事への参加や、地域活動への協力など、積極的に地域社会に溶け込む姿勢が重要となるでしょう。

都会での生活に慣れている人にとっては、ストレスになる可能性もあります。

通信環境の確認

市街化調整区域では光回線などの整備が遅れている場合があり、通信環境が不安定な地域も存在します。

そのため、インターネット回線の速度や、安定性などを事前に確認することが重要です。

市街化調整区域の物件を購入する上での注意点

市街化調整区域の物件を購入する際には、通常の住宅購入よりも多くの注意点があります。

ここでは、具体的な注意点を解説します。

情報収集を徹底する

購入前に、地域の都市計画、法規制、過去の災害履歴、インフラ整備状況、周辺環境などを徹底的に調査する必要があります。

自治体のホームページや、関係機関への問い合わせ、現地調査などを活用し、多角的な視点から情報収集を行うことが重要です。

特に、建築制限に関する情報は、専門家から正確な情報を取得することが不可欠です。

現地調査の重要性

現地調査では、単に物件を見るだけでなく、周辺環境、生活利便性、交通アクセス、災害リスクなどを自分の目で確認する必要があります。

日中だけでなく、夜間の様子も確認し、騒音問題や治安問題なども把握しておきましょう。

専門家への相談

不動産会社、建築士、弁護士など、複数の専門家に相談することで、より客観的な視点からアドバイスを得ることができます。

特に、建築許可取得に関する手続きや、法律的な問題、税金に関する問題などは、専門家の知識が不可欠です。

複数の専門家の意見を比較することで、より適切な判断をすることができるでしょう。

価格だけで判断しない

市街化調整区域の物件は、価格が安いことが大きな魅力ですが、価格だけで判断するのは危険です。

価格の安さの裏には、建築制限や、インフラ整備の遅れなどのリスクが隠されている場合もあることを理解しておきましょう。

融資条件の確認

市街化調整区域の物件は、住宅ローンの審査が厳しい場合があります。

融資を受けることができるかどうか、事前に金融機関に相談し、融資条件を確認しておく必要があります。

契約書の内容の確認

契約書には、物件の瑕疵担保責任や、売買条件などが記載されています。

契約書の内容を丁寧に確認し、不明な点は専門家に相談するなど、慎重に契約を結ぶことが重要です。

周辺の環境変化への対応

市街化調整区域であっても、周辺の環境が変化する可能性があります。

例えば、新たな道路建設や、商業施設の建設などによって、騒音問題や、プライバシーの問題が発生する可能性もあります。

周辺環境の変化にも対応できるような柔軟な対応が求められます。

市街化調整区域の物件がおすすめな人

市街化調整区域の物件は、全ての人にとって最適な選択肢ではありません。

それぞれのライフスタイルや価値観によって、適している人と、そうでない人がいます。

ここからは市街化調整区域がおすすめな人と、おすすめできない人の特徴を見ていきましょう。

市街化調整区域の物件がおすすめな人

• 自然豊かな環境を重視する人: 静かで落ち着いた環境を求める人、緑豊かな自然の中で生活したい人にとって、市街化調整区域は理想的な場所です。都会の喧騒から離れて、ゆったりとした時間を過ごしたい人にもおすすめです。
• 広い土地を求める人: 市街化区域に比べて土地価格が安い傾向にあるため、同じ予算でより広い土地を手に入れることができます。広々とした庭でガーデニングを楽しんだり、家庭菜園をしたりと、土地を有効活用したい人にも適しています。
• マイペースな生活を好む人: 都会のような便利さはないものの、近隣住民との繋がりが強く、地域社会に溶け込みやすい環境です。コミュニティ活動に参加して、地域の人々と交流したい人にも向いています。
• 車での移動を問題としない人: 公共交通機関が不便な地域も多いので、車での移動が必須となります。車での生活に抵抗がなく、自家用車を持つ予定がある人、または車での移動を苦にしない人に向いています。
• コストパフォーマンスを重視する人: 土地価格が安いため、予算を抑えながら、広い土地や家を手に入れたい人にとって魅力的な選択肢です。固定資産税評価額が低い場合も多く、ランニングコストを抑えることができます。
• DIYに興味のある人: 時間をかけて、自分自身で家を建てたり、改修したりすることに抵抗がない人に向いています。

市街化調整区域の物件がおすすめできない人

• 利便性を重視する人: 商業施設や、公共交通機関、医療機関などが少ない場合が多く、日常生活に不便を感じる可能性があります。買い物や通院などに、車での長距離移動が必要となるケースも多くあります。
• 将来的な資産価値の上昇を期待する人: 市街化調整区域の土地は、必ずしも資産価値が上昇するとは限りません。売却が困難になる可能性も考慮する必要があります。
• 急な転居を余儀なくされる可能性のある人: 売却が困難なため、急な転居が必要になった場合に、大きな損失を被る可能性があります。
• 建築手続きに煩わしさを感じる人: 建築許可を取得する際には、複雑な手続きと、長い期間が必要となる場合があります。手続きに煩わしさを感じる人には、向いていません。
• 高齢者や、身体の不自由な人: インフラ整備が不十分な地域もあるため、高齢者や、身体の不自由な人には生活に不便を感じる可能性があります。
• 都会の生活に慣れている人: 都会とは異なる生活スタイルに適応できない可能性があります。

これらの項目を参考に、自分のライフスタイルや価値観と照らし合わせて、市街化調整区域の物件が自分にとって適しているかどうかを慎重に判断しましょう。

まとめ

市街化調整区域の不動産購入は、価格の安さや豊かな自然環境といったメリットと、建築制限やインフラ整備の遅れといったデメリットがが存在しています。

この記事で解説したメリット・デメリット、注意点、そしておすすめな人・避けるべき人を参考に、自分のライフスタイルや将来計画を考慮しながら最適な選択をしてください。