有料老人ホームは、入居費用や月額料金が高額なため、実家を売却して老人ホームに入る人も少なくありません。
しかし、実家を売却することはデメリットもあるため、どのようなトラブルが起きやすいのか事前に把握しておくことが重要です。
そこで本記事では、実家を売却するときの注意点について詳しくご紹介します。
自宅を売却しようかどうか悩んでいる人は、不動産会社に依頼をする前に参考にしてみてください。
本文に入る前に、不動産売却を考えている人や、不動産を早く売却したいと考えている人に重要な情報をお伝えします。
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それでは本文に入っていきましょう。
老人ホームに入る前に!自宅を売却した方がいい理由
親が老人ホームに入る前に自宅を売却した方がいい理由は、主に3つあります。
・自宅を空き家にすると問題が起こる
・自宅の管理が大変
・固定資産税や維持費がかかる
誰も住まなくなった自宅を放置しておくと、どのような問題が発生するのか一つずつ見ていきましょう。
自宅を空き家にすると問題が起こる
まず、親が老人ホームに入る前に自宅を売却した方がいい理由は、自宅を空き家にすると以下のようなさまざまな問題が起きやすくなるからです。
空き家の問題①衛生面が悪くなる
自宅を空き家にすると、衛生面が悪くなるという問題があります。
誰も住まなくなった空き家には、ねずみや害虫が発生し、室内が不衛生な状態になりやすいため注意が必要です。
空き家の問題②治安が悪くなる
自宅を空き家にすると、治安が悪くなるという問題もあります。
特に、建物が荒れてしまい、簡単に侵入しやすくなると、不良のたまり場や不法投棄の場所として利用されることもあり、周辺の治安が悪くなることで周囲に迷惑をかけることもあるため、早めに対処することが重要です。
空き家の問題③倒壊などの危険がある
自宅を空き家にした場合、倒壊などの危険もあります。
築年数が古い空き家は、地震や台風などの自然災害を受けた際に、建物が倒壊しやすく、通行人や近隣の人にケガをさせる危険があります。
万が一、通行人や近隣の人にケガを負わせてしまった場合、損害賠償を請求される恐れがあるため、大きなトラブルが生じる前に、自宅を売却してしまったほうが安全です。
自宅の管理が大変
老人ホームに入る前に自宅を売却した方がいい理由として、自宅の管理が大変ということも挙げられます。
手入れをしなくなった空き家は、老朽化が進み、見た目も悪くなるため、自宅を売却するときにマイナスになってしまいます。
そのため、自宅を高値で売りたい場合は、自宅を定期的に清掃したりして管理をすることが重要になります。
遠方に住んでいて、「定期的な管理は難しいな」という場合は、不動産会社では「空き家の管理・見回りサービス」に対応していることもあるので、利用してみるのもおすすめです。
固定資産税や維持費がかかる
老人ホームに入る前に自宅を売却した方がいい理由として、固定資産税や維持費がかかることも挙げられます。
実は、倒壊の危険や著しく不衛生などの問題を抱えた「特定空き家」や「管理不全空き家」は、行政指導が行われても改善されなかった場合、固定資産税が6倍になる可能性があるため、空き家を放置することはおすすめできません。
また、定期的に空き家の掃除をするための光熱費、建物にかけた地震保険・火災保険などの
維持費もバカにならないため、誰も住む予定がない場合は、早めに売却を検討してみましょう。
自宅を売却して老人ホームに入るメリット
次に、自宅を売却して老人ホームに入るメリットについてご紹介します。
自宅を売却して老人ホームに入ると、具体的にどのようなメリットがあるのか、事前に確認しておきましょう。
老人ホームの資金・現金が手に入る
まず、自宅を売却して老人ホームに入る1つ目のメリットは、老人ホームの資金・現金が手に入ることです。
有料老人ホームは、一般的に入居費用は施設によって数十万円~数百万円、月額料金は15万円~20万円前後かかるのが一般的なので、入居には経済的に高いハードルがあります。
しかし、実家を売却することで、まとまったお金が手に入るため、有料老人ホームの選択肢も可能になります。
自宅の管理をしなくてもよくなる
自宅を売却して老人ホームに入る2つ目のメリットは、自宅の管理をしなくてもよくなることです。
空き家は草むしりや清掃など定期的に管理しないと、固定資産税が6倍になる「管理不全空き家」に指定される恐れがあるため、実家を所有するなら、管理が必須になります。
しかし、こうした管理が面倒な場合は、建物が綺麗で買い手がつくうちに自宅売却してしまったほうが管理の手間がかからないので精神的に楽になれます。
固定資産税や維持費を払わなくてよくなる
自宅を売却して老人ホームに入る3つ目のメリットは、固定資産税や維持費を払わなくてよくなる
実家に誰も住まなくなっても、実家を所有している限り、固定資産税は必要となるため、固定資産税を払う余裕が場合は、自宅を売却することで問題が解決できます。
また、空き家がなくなることで、固定資産税だけではなく、管理にかかる維持費もなくなるため、経済的な負担から解放されます。
自宅を売却するときの流れ
自宅を売却するときの一般的な流れは、主に以下の通りです。
【ステップ①】相続登記
【ステップ②】査定
【ステップ③】媒介契約
【ステップ④】販売活動
【ステップ⑤】売買契約
【ステップ⑥】引き渡し&登記
ここでは、各ステップでどのようなことをするのか、一つずつ解説します。
【ステップ①】相続登記
親に代わって子供が自宅を売却する場合、まずは相続登記を行います。
相続登記で、不動産名義を親から子供に変更しておきましょう。
登記するために必要な書類が、申請者によってそれぞれ異なるため、申請前に必要な書類をすべてチェックして準備しておきましょう。
【ステップ②】査定
査定では、実物を確認してから不動産会社が査定価格を提示してくれます。
査定価格は不動産会社によってそれぞれ違い、どこも査定は無料としているケースが多いことから、もしも提示された金額に納得できない場合は、他社にも査定を依頼して、自分の納得できる価格を提示してくれた会社に依頼するのも一つの方法です。
【ステップ③】媒介契約
査定価格に納得できた場合は、不動産会社と媒介契約を結びます。
媒介契約では、不動産会社に間に入ってもらい、買い手を探してもらいます。
ただし、媒介契約だと売主への報告義務がないことから販売状況が見えにくかったり、売却計画が立てにくいなどのデメリットもあるため注意が必要です。
【ステップ④】販売活動
販売活動では、不動産会社のホームページに物件情報の記載をしたり、新聞折込広告の実施、
指定流通機構への登録などを行います。
このような販売活動によって実家を売りに出していることが知人や身内にバレてしまうため、周囲に内緒で自宅売却したい場合は、販売活動をしない「買取」も検討してみましょう。
【ステップ⑤】売買契約
販売活動によって買い手が見つかったら、次に売買契約を結びます。
売り手と買い手の間で合意した内容を書面にまとめ、契約書を作成します。
【ステップ⑥】引き渡し&登記
売買契約が終了し、残金の支払いが終わると引き渡し&登記を行います。
ただし、稀に買い手の資金計画の目途が立たなくなり、途中で契約がとん挫することもあるので注意が必要です。
自宅を売却するときの2つの方法|買取と仲介
自宅を売却するときには、「買取」と「仲介」の2つの方法があります。
ここでは、買取と仲介の違いや、それぞれのメリット・デメリットについて確認していきましょう。
買取のメリットとデメリット
買取には、主に以下のようなメリットとデメリットがあります。
買取のメリット | 買取のデメリット |
・売却期間が短い・売却価格がすぐ決まる・広告活動がないので誰にもバレない・売買契約がとん挫しにくい・仲介手数料がかからない・買主への内覧対応が不要・契約不適合責任が免責 | ・売却価格が低い・買取不可の場合もある |
買取には、仲介よりも「早く」「確実に」「内緒で」自宅を売却できるというさまざまなメリットがあります。
一方で、買取は仲介の売却価格より6割~8割程度になってしまうため、売却価格が低いというデメリットもあります。
このため、買取はできるだけ高く自宅を売却したい方にはおすすめできません。
仲介のメリットとデメリット
仲介には、主に以下のようなメリットとデメリットがあります。
仲介のメリット | 仲介のデメリット |
・高価格で売却可能 | ・いつ売却できるかわからない・広告活動があるので周囲にバレる・契約が途中でとん挫することもある・仲介手数料がかかる・買主への内覧対応が必要になる・契約不適合責任を負う |
仲介は、買取よりも高価格で売却可能なことが大きなメリットです。
一方、売却価格以外については、仲介のほうが買い手がいつ現れるのかわからないため売却計画が立てにくいこと、仲介手数料がかかること、契約が買い手都合でとん挫する可能性があることなどデメリットが多いため、慎重に検討する必要があります。
自宅を売却して老人ホームに入るときの注意点
自宅を売却して老人ホームに入る場合、以下のような注意点もあります。
・認知症になっているとスムーズに売却できないことも
・老人ホームから退去する可能性がある場合には自宅がなくなる
自宅売却で後悔しないように、問題点を把握しておきましょう。
認知症になっているとスムーズに売却できないことも
自宅を売却する際に、親が認知症で「意思能力」がない場合、スムーズに売却できないこともあります。
なぜなら、意思能力がない人の売買契約は「無効」となることが民法3条の2により決められているからです。
このため、親が認知症で意思能力がない場合、不動産会社から売却を断わられる可能性があります。
成年後見制度を利用すると代理で売却ができる
ただし、親が認知症で意思能力がない場合でも、「成年後見制度」を利用することで代理で売却ができる可能性もあります。
成年後見制度とは、認知症などによって判断能力が不十分な人に代わり、代理権・同意権・取消権を与えられた「成年後見人」を立てて、財産管理を行う制度です。
成年後見人は誰でもなることができますが、正式な成年後見人になるには、家庭裁判所で申し立てをして成年後見人に選任される必要があります
老人ホームから退去する可能性がある場合には自宅がなくなる
自宅を売却して老人ホームに入る場合の注意点として、老人ホームから退去する可能性がある場合は「戻る自宅」がなくなるということ挙げられます。
自宅は一度売却してしまうと、買い戻すことは困難なので、自宅の売却を考えるときに、親に自宅に戻る気持ちがあるか確認したり、万が一戻ることになった場合にどうするか考えておく必要があります。
売却しない方法もある
思い出の詰まった家を売りに出すのは「やっぱり切ない…」と、自宅売却に迷いがある場合には、「売却しない方法」もあります。
具体的にはどのような方法があるのか、詳しく解説していきます。
賃貸で貸し出す
自宅を売却したくない場合には、「賃貸で貸し出す」という方法もあります。
賃貸として貸し出すことで、その間「家賃収入」も生まれるため、老後の経済力に余裕を持たせることができます。
ただし、賃貸で貸し出す場合、定期的にリフォームやクリーニングを行う必要があったり、親が自宅に戻りたくなった場合、入居者がいるとすぐには自宅に戻れないデメリットもあります。
土地活用をする
自宅を売却しない場合、「土地活用をする」のも一つの選択肢です。
例えば、実家が人気のない辺鄙な土地にあり、「賃貸にしたくても借り手がいない」という場合、その土地の実情に合わせて「駐車場」や「定期借地」などにして不動産収入を得るという方法もあります。
「リバースモーゲージ」を行う
自宅を売却したくない場合は、リバースモーゲージを利用する手段もあります。
リバースモーゲージとは、自宅を担保にして生活費の借入が可能な融資制度のことです。
月々の返済は「利息分」だけで、契約者が死亡時に自宅を売却することで返済できるので、月々の収入が少ない高齢者の人も老後資金にゆとりを持たせることができます。
「リバースモーゲージ」のメリットとデメリット
まず、リバースモーゲージには、誰でも融資が受けられ、生存中は利息分のみ返済でき、資金の使い道が幅広いというメリットがあります。
その一方で、推定相続人全員の同意が必要、自宅がマンションの場合は対象外、金利変動で利払いが増加するなどのデメリットもあるため注意が必要です。
自宅を売却したいときにかかる費用と税金
自宅を売却したいときにかかる費用と税金は、一般的に以下の通りです。
・印紙税
・登録免許税
・譲渡所得の税金
・相続税
・消費税
・売却にかかる手数料
これらはどのような費用なのか、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
印紙税
印紙税は、「売買契約書」や「売買契約書以外の契約書」で必要となります。
金額は売却する不動産価格によってそれぞれ異なります。
登録免許税
登録免許税は、土地などの所有権を法務局に登記する際に支払わないといけない税金です。
納付方法は、原則は納付ですが、クレジットカードや払いやペイジー対応のネットバンク払いも可能です。
譲渡所得の税金
譲渡所得の税金は、不動産を売却するときに発生した売却益に課せられます。
適用される税率は、不動産の所有年数によって異なるのが特徴です。
相続税
相続税は、死亡した人から遺産を相続した人が支払います。
原則は、法定相続人1人につき3,600万円までが無税ですが、法定相続人が多い場合は、「3,600万円+(法定相続人×600万円)」まで相続税がかかりません。
消費税
消費税は、個人の不動産売却の場合「非課税」となります。
ただし、売却時に仲介を利用すると「仲介手数料」や「司法書士への報酬」に対して消費税がかかるので注意が必要です。
売却にかかる手数料
自宅の売却で必要になる可能性がある手数料としては、「仲介手数料」「司法書士への報酬」「住宅ローンの返済事務手数料」などがあります。
ただし、これらの手数料は必須ではなく、売却方法やローンがあるかどうか、個々によって異なります。
買取をしてもらうときには手数料はかからない
自宅を売却するときには、「買取」と「仲介」の2つの方法がありますが、不動産会社に直接売却する「買取」を選択した場合は手数料がかかりません。
ただし、買取は仲介よりも買取価格が低くなるため、築浅で状態が良く、高価売却が見込める物件であれば、手数料がかかったとしても仲介を利用したほうが良い場合もあります。
老人ホームに入るときに自宅を売却した人の体験談
最後に、老人ホームに入るときに自宅を売却した人の体験談をいくつかご紹介します。
自宅は一度売却してしまうと、二度と取り戻すことが難しくなってしまうため、体験談も参考に慎重に判断しましょう。
家の片付けが大変だった
老人ホームに入るときに自宅を売却した人の体験談の中には、「家の片付けが大変だった」というケースが見られます。
実家を売却するためには、片付けも必要になるため、上記の体験談のように仕事と実家の片付けに追われるケースもあります。
特に、一戸建ての場合は荷物が多く、片付けが大変になることが予想されるため、計画的に実行したほうが良さそうです。
有料老人ホームは安くない
老人ホームに入るときに自宅を売却した人の体験談には、「有料老人ホームは安くない
」という意見も見られました。
有料老人ホームは、誰でも気軽に利用できる施設ではなく、経済的な問題をクリアできた人しか入居できないのが現実です。
こうした有料老人ホームの現状から、一般家庭では費用を準備するために自宅を手放すことが有効な手段となっているようです。
気持ち的に落ち着かない
老人ホームに入るときに自宅を売却した人の体験談として、「気持ち的に落ち着かない」という意見もありました。
老人ホームへの入居、自宅の売却、引っ越しなどが続くため、なかなかゆっくり過ごすことができず、ストレスを抱えやすくなるようです。
まとめ
実家を売却して老人ホームに入る場合、親に「意思能力」があるかどうかによって、売却のハードルが異なります。
親に意思能力がない場合、成年後見人制度を利用しなければいけないため、成年後見人を立てられない場合は、実家の売却が困難になります。
また、実家は一度売却してしまうと「戻る場所」がなくなるため、万が一、老人ホームから戻ることになった場合に備えて、家族で相談しておくこともポイントです。
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