【2024年】介護報酬改定～居宅介護支援編（中編）～

超！わかる 介護施設シリーズ

2024年 介護報酬改定～居宅介護支援編（中編）～

「介護報酬改定」が4月1日に施行されました。今回は、前回につづいてケアマネジャーの介護報酬の変更点について解説します。

前回コラムはコチラ → 2024年 介護報酬改定～居宅介護支援編（前編）～

居宅介護支援事業者の「介護予防支援」開始

4月1日から、居宅介護支援事業者も市町村からの指定を受けて、介護予防支援を実施できるようになりました。

これに伴い、介護予防支援費の単位数および算定要件が変更されました。

指定居宅介護支援事業所が行う場合のみ、居宅介護支援と同様に、特別地域加算、中山間地域等における小規模事業所加算および中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算の対象となります。

同一建物に居住する利用者のケアマネジメントが減算

訪問介護において同一建物減算が算定されましたが、それに近い減算が居宅介護支援においても適用されました。

▶算定要件の対象となる利用者は以下のとおりです

①指定居宅介護支援事業所の所在する建物と同一の敷地内、隣接する敷地内の建物又は指定居宅介護支援事業所と同一の建物に居住する利用者

②指定居宅介護支援事業所における1月あたりの利用者が同一の建物に20人以上居住する建物（上記を除く）に居住する利用者

テレビ電話装置などを活用したモニタリングが可能に

以下の要件を設けた上で、通信機器を活用したモニタリングが可能となりました。

▶利用者の同意を得ること

▶少なくとも2月に1回（介護予防支援の場合は6月に1回）は利用者の居宅を訪問すること

▶サービス担当者会議において、以下について主治医、担当者その他の関係者の合意を得ていること

○利用者の状態が安定していること
○テレビ電話装置などを活用したモニタリングでは収集できない情報について、他のサービス事業者との連携により情報を収集すること
○利用者がテレビ電話装置などを介して意思疎通ができること（家族のサポートがある場合も含む）

さいごに

前回につづき、居宅介護支援の「介護報酬改定」についてお伝えしました。改正内容が多いため、次回も居宅介護支援編～後編～として記載します。

「まごころ介護のお役立ち動画コラム」では、介護に関するさまざまな情報を分かりやすく発信しています。ぜひ動画もご視聴ください（※専門家により解釈が異なる場合があります）。

＼ 福祉の福ちゃんが講師を務める「介護・福祉セミナー」を開催しています ／

監修

福井寛之（ふくい　ひろゆき）

社会福祉士・介護福祉士・介護支援専門員（ケアマネージャー）
You Tuber 福祉の福ちゃん
経歴：特別養護老人ホーム、デイサービスで7年の介護経験。
在宅介護支援センター、地域包括支援センターで1４年経験、センター長として勤務。
小学校、中学校の授業を通して認知症講座を開催。
在宅福祉の相談に数多く関わってきた経験から、また、認知症の祖父母を在宅で介護、看取りを行った経験から様々な講演を開催。