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知らないと終わる!介護職処遇改善加算1本化ですべきこと

 

知らないと終わる!介護職処遇改善加算1本化ですべきこと

令和6年6年1日から介護職処遇改善加算が一本化されます。
医療従業者の賃上げに関する診療報酬改定も合わせて行われます。
今後、一体どのような点に注意をして運営していったらいいのだろうか。
せっかくならいいスタートを切りたいなと考えておられる経営者、管理者の方もいらっしゃると思います。
介護業界で長年介護職処遇改善加算と向き合い踏ん張ってこられた皆様には、今一度今後の立ち回り方について手綱を締め直す、そんなきっかけにこの動画をご覧いただけたら幸いです。

介護処遇改善加算の歴史を振り返る

まず、介護業界での複雑怪奇な処遇改善加算の歴史ですが、介護業界では介護職員の報酬が低く、介護人材を確保していくことが難しいという背景から介護の現場で働く職員の賃金の改善に当てることを目的に2009年に1つ目の加算が誕生し、現在に至るまで3種類の処遇改善加算が生まれてきました。

  • ①介護職員処遇改善加算
  • ②介護職員等特定処遇改善加算
  • ③介護職員等ベースアップ等支援加算

3種類の加算は複雑に入り乱れていて名前も似たよっていてややこしいし、もうどれがどれだが何が何だかって感じで令和6年5月まで数年間動いてきた歴史があります。

現場職員からの声から課題抽出

厚労省によるとこの3つの加算により賃金は月平均約7万5000円上がったとされてますが、しかし現場の肌感覚としては、そんなに上がったか?というような実感がわかない職員の方が多いのが現状です。

その原因と対策はとてもシンプルなので最後にお伝えをしますが、介護職にとっては給料が上がるとっても大事な加算であることは間違いありません。

給料

ただこれを算定するのに管理職や事務職員は複雑な計算式を基に入ってくる額を計算し判断に迷う曖昧過ぎるルールを基に職員にどうやって分配するかをかなり頭を悩ませてハッキリ言って法人ごと施設ごとでどう分配していくのかの説明の困難さや支給の仕方にバラツキが生じるという問題点がありました。

ここからは介護の現場職員から出てきた不満の声を紹介します。

処遇改善加算を取っている事業所、そうでない事業所がそもそも存在します。

しかも、3種類の加算が入り乱れていて分配方法も一定のルールの元で比較的柔軟に事業所に分配を委ねる形となっている背景から
例えば、複合施設の場合、事務職や調理員、ケアマネ、相談員にも分配しているところもあれば、これは介護職にでている加算だからと、介護職に手厚く支給している所もあり、ばらつきが大きい。

働き方も常勤、非常勤と様々ですからあっちを立てればこっちが立たずで分配方法にどの事業所も頭を悩ませてきたといった背景があります。

そんな中、職員同士のやり取りで「おたくの施設ではそんなにもらえるんだ?」、「施設が搾取してるんじゃないか」といったような疑念めいたようなやり取りすらあちこちで交わされていました。

本当に計算式含めたルールがややこしい加算が3つこれまでは存在していたので、頭がこんがらがりながら職員への説明も一苦労。

これが課題としてありました。
加えて加算が3種類あるということは、提出する計画書や報告書の作成も3種類あるわけで事務手続きもシャレにならない状況なんです。

なので、現場からはこの手続きを簡素化してほしいといった声や一本化してほしいといった悲鳴に近い声が大きくなってきており、令和6年度6月1日から3つあった処遇改善加算の一本化に踏み切る流れが生まれてきました。

対策ポイントご提案

今後令和6年介護報酬改定の一つの目玉とも言ってもいい介護職処遇改善加算の一本化において管理経営者として気を付けることとしては、これに尽きると思いますね!

「説明責任」です!

説明責任

いかに介護職員やその他事務職員やケアマネージャー相談員などに対して今回の制度がどういった制度でうちの事業所としてどういった配分をこうこうこういう理由でするんだっていう説明責任ですね。

これまでの加算の仕組みが複雑だったからこそ、この1本化の流れに切り替わる今のタイミングでしっかりと説明責任を果たすことが非常に重要になってくると思っています。
これをしないと職員はまた事業所に搾取されているんじゃないかみたいな不満が起こるかもしれません。

説明してもこういった不満というのは完璧になくなるものではありません。
だからと言って説明を怠ると大変な大けがをするかもしれないということです。

僕がこの手の相談を聞いている限り圧倒的に多いのが、この説明責任を果たせている事業所が少ないなって思っています。
だから、やることはしっかりと丁寧に、あきらめずに、説明することです。
1人1人が全て納得いく説明なんていうのは簡単じゃないです。
難しいことは容易に想像できますが、説明責任を果たすタイミングは今です!

まとめ

細かい制度の概要などは、既に溢れかえっていますので、今日は制度の概要とういうよりは介護職の賃上げ制度がたどってきた課題感と解決策についてイメージできるようにお話しをさせていただきました。
介護で働く皆様を応援しています!

監修

福井寛之(ふくい ひろゆき)

社会福祉士・介護福祉士・介護支援専門員(ケアマネージャー)
You Tuber 福祉の福ちゃん
経歴:特別養護老人ホーム、デイサービスで7年の介護経験。
在宅介護支援センター、地域包括支援センターで14年経験、センター長として勤務。
小学校、中学校の授業を通して認知症講座を開催。
在宅福祉の相談に数多く関わってきた経験から、また、認知症の祖父母を在宅で介護、看取りを行った経験から様々な講演を開催。

公開日:2024年9月19日 

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