まごころ介護のお役立ち動画コラム
MAGOCORO MOVIE COLUMN
超!わかる 介護施設シリーズ
10分でわかる介護施設シリーズ①認知症グループホーム
認知症の状態にある要介護高齢者等が共同で生活をする高齢者介護施設のこと
簡単にいうと、認知症のご高齢者が家庭的な雰囲気の中で、顔なじみのスタッフの支援を受けながら、5人から9人で共同生活をする施設です。なので、住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスの1つです。施設と同様で、市区町村に住民票がある方が対象となり、全国で約20万人の方がご利用いただいております。
対象者は要支援2又は、要介護1~5の認定を受けている方です。食堂、リビング、浴室は共用ですが、居室は原則個室です。
認知症グループホームは、認知症の症状の配慮した支援を行います。「自分でできることは自分で行う」ということが基本となります。職員が常駐していますが、買い物や料理、掃除、洗濯といった家事は自立してできるように配慮された介護となります。
つまり、安心した空間の中で、個々のご利用者の自立支援を実践している施設となります。
【豆知識】
グループホームは大きく2種類あります。一つは「認知症グループホーム」の高齢者向けの施設です。もう一つは「障害者用のグループホーム」になります。
「障害者用グループホームの主ってどんな特徴があるの?」という方のために。
1.障がい者の方が生活するための施設であるため、バリアフリー化された建物や設備が整っています。
2.入居者は、自分のペースで過ごせるように、個室が用意されています。また、共同のリビングルームやキッチン、バスルームなどがあり、入居者同士がコミュニケーションを取りながら生活を送ることができます。
3.入居者のニーズに合わせた介護や支援が提供されています。
4.障がいの種類や程度に合わせて、専門のスタッフが入居者のケアを担当します。
5.入居者同士やスタッフとの交流の場として、レクリエーションやイベントなどが定期的に行われます。
障がい者用のグループホームは、入居者が安心して生活できるように、きめ細やかなサポートが提供されています。また、入居者同士やスタッフとの交流を通じて、社会とのつながりを深めることができます。
①認知症介護に特化した専門の介護が受けられる
認知症の症状に合わせた支援・環境が用意されて認知症介護の知識と技術を持ったスタッフの対応が受けられます。
②住み慣れた地域で介護が受けられる
グループホームは家庭にできるだけ近い環境で地域社会に溶け込んで、生活することを目的としているため、認知症の方が安心して暮らしやすい環境になっております。「地域密着型施設」でもあり、地域との交流行事も多いです。
③少人数で家庭的な介護が受けられる
一緒に買い物したり、料理をしたり生活上の家事全般を職員と一緒に行うことで、認知症のリハビリとなり、より症状の進行を遅らせられます。
【豆知識】
「地域密着型施設ってなに?」
地域密着型施設とは、地域に根ざしたサービスを提供する施設のことを指します。高齢者や障がい者、子育て世代など、地域住民が利用しやすいような場所に位置していることが多い、地域住民が集まり、交流する場所としても機能しています。
地域密着型施設には、以下のような種類があります。
1.地域交流センター:地域住民が集まり、交流するための施設です。講座やイベント、スポーツ施設などが設置されています。
2.地域包括支援センター:高齢者や障がい者など、さまざまな人々が利用する総合的なサービスを提供する施設です。相談窓口や日常生活支援、介護予防などのサービスがあります。
3.児童館:子育て世代が利用する施設で、遊び場やイベント、相談などのサービスが提供されています。
4.地域包括ケアシステム拠点施設:高齢者や障がい者、子育て世代などが利用する総合的なサービスを提供する施設です。地域医療や介護などのサービスが一体的に提供されます。
地域密着型施設は、地域住民が利用しやすく、身近な場所にあるため、地域のつながりを深め、地域のコミュニティを形成する上で重要な役割を担っています。
①看護師の配置義務がないため、医療ケアへの対応力に限界がある
医療的なケアが必要となった時には、グループホームでは生活できなくなります。
②少人数なので、もし入居者同士の相性が悪くなった場合、逃げ場がない
相性の合わない人と一緒にいる生活となるので、つらい状況になり得る可能性があります。
所得に応じて1割、2割、3割負担と設定されております。
→介護保険でかかる費用+α、自費で家賃、食費水道光熱費を合計した金額になります。
例)1割負担の方で約15~20万円ほどが目安となります。
※生活保護受給者の方でも入れるグループホームもあります!
それでは利用者の方や職員の方の声を一部ご紹介させていただきます。
家にいる時に火事になっては困るので家族にガスを止められ、電子調理器にされてしまいました。そのおばあちゃんは、買い物が好きで自分の足でスーパーへ行き、自分の目で見て、買い物するのが好きでした。しかし、一人で買い物に行くと迷子になってしまうため、家族から外出を止められ、毎日運ばれてくる宅配弁当を一人で食べる日々が1年間続きました。
リスク管理から役割を奪われ、楽しみや笑顔を失っていきました。
1年後グループホームに入居したことで、職員さんに見守れて大好きな料理を、他のご利用者さんにふるまうことが、役割になり、生きがい、楽しみ、笑顔を取り戻しました。
職員さんは言います。グループホームの仕事は、その人のできることを最大限に生かすことができる場所であること
「人間は役割を実感できることが大切」
利用者さんが、「人の役に立っている」ことでいきいき暮らす姿を見るのが、グループホームの仕事のやりがいです。
以上、認知症グループホームの概要でした。
\ 福祉の福ちゃんが講師を務める「介護・福祉セミナー」を開催しています /
監修
福井寛之(ふくい ひろゆき)
社会福祉士・介護福祉士・介護支援専門員(ケアマネージャー)
You Tuber 福祉の福ちゃん
経歴:特別養護老人ホーム、デイサービスで7年の介護経験。
在宅介護支援センター、地域包括支援センターで14年経験、センター長として勤務。
小学校、中学校の授業を通して認知症講座を開催。
在宅福祉の相談に数多く関わってきた経験から、また、認知症の祖父母を在宅で介護、看取りを行った経験から様々な講演を開催。
公開日:2023年4月26日 更新日:2024年7月16日
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