まごころ介護のお役立ちコラム
MAGOCORO COLUMN
皆さんの親御さんは、おひとりで暮らしていますか?
現在、65歳以上の高齢者は5人に1人がひとり暮らしです。超少子高齢社会が進む今後は、よりひとり暮らし率が高くなることでしょう。
そこで、高齢者のひとり暮らしの方がよく体感している不安や心配事と共に、その解決のきっかけをご紹介します。
目次
急な入院や手術対応が必要になり、急いで様々な判断をしなければならないことがあるときに、身近に家族がいないことで不安を感じることがあります。
つまり「身元保証人」問題です。
そのような事態に備え、近くの親戚や知人に前もってお願いしておくことができると安心です。頼れる人がいない場合は、家族に必ず連絡が来るようにしておきましょう。
事前に親戚や友人に協力を依頼しておきましょう。また、連絡先をしっかりと残しておくことも忘れずに。
ひとり暮らしの高齢者は詐欺などの犯罪に巻き込まれるリスクがあります。
子どもと離れて暮らし、普段から連絡などのやり取りが少ない場合、オレオレ詐欺などの電話を信じてしまい、高額なお金を失ってから詐欺に遭ったことに気づくケースも少なくありません。
親子しか知らない合言葉などで詐欺を防止するなどの対策を取っておくことをおすすめします。
合い言葉を設け、知らない人からの怪しい電話に備えましょう。
ひとり暮らしの高齢者が、地震や台風、豪雨、川の氾濫など自然災害に遭った場合、避難や災害後の対応を1人で行えるのかというのも不安のひとつです。
自宅の近くに頼れる親戚、知人などがいない場合は、自然災害などが発生した際にどのように対応するのかを考えておく必要があります。
自治体や行政への連絡方法も知っておくと安心です。
どのように対応するか計画を立て、自治体の連絡先を確認しておきましょう。
ひとり暮らしの場合は、高齢者向けの見守りサービスや配食サービス、介護サービスなどの支援を多く受けることで、家族としては安心できます。
しかし、これらには利用料金がかかります。
生活資金を年金や預貯金でまかなえているのか事前に確かめておきましょう。
年金や貯金で賄えるか確認し、予算を立てましょう。
病気や認知症の発症はもちろんですが、ひとり暮らしで最も心配なのは、家の中での転倒です。
転倒した状態のまま起き上がれず、長時間にわたり助けを呼べなかったという話は実際にある話です。
身に付ける緊急通報ペンダントを利用するなど対策ができると安心です。
また、最近は、家の中で起こる熱中症も心配されるところです。処置が遅ければ、大事に至る危険性もあるため注意が必要です。
定期的に連絡をするなどコミュニケーションを取るようにしましょう。
緊急の通報システムや定期的な連絡を取り合い、安全を確保しましょう。
今は元気でも、年を重ねるほど家事などによる体への負担が増えていきます。
実際に、ひとり暮らしの高齢者のなかには、家事が面倒になって食事をとらず、栄養が偏った食生活を送る人が多く、栄養失調になる人も少なくありません。
また、掃除をしないことで、部屋の衛生が保てなくなるなどの不安も考えられます。
長期間会えない場合は、携帯でのビデオ電話などを活用し、本人の様子や家の中の様子を確認できると安心です。
サービスを利用するか、親族が定期的に様子を見ることも考えましょう。
身近に知り合いがいない、日常的に会話を楽しむ相手がいないなどの理由から、自宅にひきこもりがちになり、孤独感を高めてしまうケースも少なくありません。
たとえば、生きがいを失った人ほどうつ病を発症しやすく、孤独感が高まるほど認知症のリスクが高くなるといわれています。
自治体などで開催している健康教室やサロンなどに参加するよう伝えるだけではなく、通うようになるまで付き添ってみるなど工夫することが大切です。
地域の交流会に参加し、人との繋がりを保ちましょう。
ひとり暮らしの高齢者が直面するリスクは多岐にわたります。
しかし、あらかじめそれぞれの問題に対する対策をしておけば、不安は大幅に減ります。
日頃から準備を進め、心穏やかに安全な暮らしを送りましょう。
監修
橋本珠美
2001年4月、株式会社ユメコムを起ち上げ、介護・福祉の法人マーケットを中心に、誰もが高齢社会を安心して過ごすためのコンサルティングを始める。
また「高齢者と高齢者を抱える現役世代」のための相談窓口「シニアサポートデスク」「ワーク&ケアヘルプライン」を運営し、高齢者やそのご家族の幅広いお悩み(介護・相続・すまいなど)にお応えしている。
相談窓口の事例と自身の経験(ダブルケア)を取り入れたセミナー活動は好評を得ている。
株式会社ユメコム(https://www.yumecom.com)
公開日:2024年1月15日
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