vol.27｜～引きこもりがちの80代女性～ 物忘れが多くなり家族も頻繁に訪問できないので老人ホームを探したい

加藤）本日はよろしくお願いいたします。まずは、Z様のご状況から教えてください。

井坂相談員）東京23区内で一人で暮らしをしているZ様は認知症と判断されていませんが、物忘れが多くなってきたり、初夏に暖房を付けたりしていました。

加藤）一人でお住まいだと少し心配ですね。お近くにご家族の方はいらっしゃるのでしょうか？

井坂相談員）娘様は自転車で通える範囲にお住まいで、頻繁に様子を見られていますが、ご自身に持病があるため、これ以上訪問回数を増やすことに限界がありました。

Z様はデイサービスに通ってはいますが、引きこもりがちで行かないこともありました。

加藤）自宅が近いとはいえ、何度も訪問されるのはなかなか大変かと思います。デイサービスもそのようなご様子では、娘様も心配になってしまいますね。

井坂相談員）娘様は老人ホームに入居してもらいたいと考えていますが、費用面で難しいのでどうしたら良いかお困りで、居宅のケアマネジャーに相談されていました。そこから当方にご相談いただきました。

加藤）お困りのところをご相談いただけて良かったです。費用面でなにかサポートできることはありましたか？

井坂相談員）Z様のご自宅である戸建てを売却し、その費用で入居し、最後までお住まいいただけることをご説明すると安心されました。

加藤）費用の問題は解決できたのですね。その他にはどのようなご希望があったのでしょうか。

井坂相談員）費用面以外のご希望条件は、

①娘様が自転車で通える場所にあること

②レクリエーションが充実していること

③認知症になって進んでも手厚い介護が受けられること

でした。

加藤）手厚く介護してもらえる施設だと娘様も安心ですよね。ご希望に合う施設は見つかりましたか？

井坂相談員）はい。3つの介護付き有料老人ホームをご提案して、Z様、娘様とともに食事付き見学会に参りました。

どこも負けず劣らず良い施設でしたが、一択に絞られました。そこは、季節ごとのお祭りや手芸教室などレクリエーションが充実しており、スタッフが親身になって対応してくれるアットホームな施設でした。

入居者様からもお声掛けがあり、Z様も楽しそうにされ、普段1人では食事を摂らないZ様が完食するほどで、娘様も私も安心できると感じ、そこに決まりました。

加藤）施設見学でそんな光景を見られると、こちらもとっても安心しますね！Z様も不安なく入居を決められたのではないでしょうか。

今回、施設への入居とご自宅の売却は並行して行われたのでしょうか？

井坂相談員）ご自宅の売却費用で入居されるため、売ることと、施設で使用する家具や衣類の選択を先に行いました。

売却は無事進み、Z様には暑くなる前に入居してもらうことができました。

加藤）滞りなく無事に売却まで終えられて良かったです。その後、施設ではどのようにお過ごしでしょうか？

井坂相談員）デイサービスに行きたがらなかったZ様ですが、レクリエーションにも積極的に参加したり、隣の部屋の入居者様とお友達になったりとアクティブに活動されており、食事もよく摂られているそうです。

また、自由に外出できる施設なので、娘様やお孫様とも食事に行くなど楽しく過ごされています。

施設に入居したことで心身ともに健康になられ、娘様の不安も解消できたことに私も嬉しく思っています。

加藤）ご自宅でお一人暮らしをされていた時より充実した日々をお過ごしのようで良かったです！これで娘様も安心して会いに行くことができますね。

本日はありがとうございました。

井坂相談員）ありがとうございました。

取材・記事：加藤有里子　https://okiruy.com/
okiruy（ｵｷﾙｲ） 2021年設立：ライター、広報支援

経歴：有料老人ホーム運営会社にて広報・マーケティングを行った後、ヘルパーを経験。
亀岡大郎取材班グループ「全国賃貸住宅新聞社」にて取材および取材・広告営業、
「展示会　賃貸住宅フェア」の一切（企画・運営・講演・営業）に携わり大阪支社長代理として
従事。その後、広報支援を行うokiruyを立ち上げる。